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【転職相談】「ママ、お仕事ってなんでいつも忙しいの?」——子どもの一言で立ち止まった39歳・年収750万円ワーママの話

この記事は、withworkに実際に寄せられたご相談内容をもとに、プライバシー保護のため個人が特定される情報を変更・複数の事例を組み合わせて構成しています。特定の個人へのインタビューではありません。

「お仕事ってなんでいつも忙しいの?」——保育園からの帰り道、子どもにそう聞かれて、言葉に詰まった経験はありませんか。

日々の忙しさに追われていると、「このままでいいのか」という違和感は、なかなか言葉にする時間がありません。それを不意に言語化してくれるのが、子どもの何気ない一言だったりします。育休から復帰したタイミングで、そうした瞬間に出会う方は少なくありません。

年収が下がる内定と、気持ちが傾く内定のどちらを選ぶべきか——そんな決め手に迷う方は少なくありません。

今回は、お子さんの一言をきっかけに転職活動を始め、複数の内定先を前に「年収は下がるけれど、この会社がいい」という自分の気持ちに迷いを感じている会社員の相談事例をもとに、「立ち止まったきっかけをどう扱うべきか」を整理します。

お悩み

【読者の相談内容】

・プロフィール:39歳・人事コンサルティング会社勤務/年収750万円/子ども2人(5歳・1歳)
・相談テーマ:育休復帰後、子どもの一言で転職を考え始めたが、内定先を「年収より気持ち」で選ぶことに迷いがある

人事制度設計や組織開発を支援するコンサルティング会社で、クライアント企業への提案・伴走業務を担当しています。やりがいは感じていましたが、二人目の育休から復帰した今、突発的なクライアント対応や資料作成に追われ、保育園のお迎えに間に合わない日が続くようになりました。

先日、お迎えが遅くなった帰り道、上の子から「どうしてお仕事っていつも忙しいの?」と聞かれ、うまく答えられませんでした。とっさに出た「頑張ってるからだよ」という言葉が、自分でもしっくりこないまま口をついて出たことに、後からモヤモヤが残りました。このままではいけない気がして、転職活動を始めました。

ありがたいことに複数社の選考が進み、事業会社の企画・人事系ポジションで内定をいただいたのですが、正直「本当にこの決断でいいのか」という迷いがあります。

  • A社(toCビジネスを展開している企業):提示年収は680万円前後で、現在より70万円以上下がる。ただしフルリモート・フレックスで残業も少なく、面接で会った現場社員の雰囲気にも好感触だった
  • B社(急成長中のIT企業):年収は現状維持できそうだったが、選考の中で「役割の輪郭がぼやけていく」ような違和感が拭えず、最終的に企業側からもカルチャーの相性を理由にお見送りとなった
  • C社(大手メーカー系の子会社):滑り止め的に選考が進んでいるが、業務内容への解像度はまだ低い

年収だけ見れば下がる選択になりますが、気持ちはA社に傾いています。ただ、「本当にこれでいいのか」「もっと頑張れば今の会社でも両立できるのでは」という迷いも消えません。あの子どもの一言だけで転職を決めるのは、ただの感情論なのではとも思ってしまいます。

キャリアアドバイザーからの回答

ご相談ありがとうございます。まず、育休から復帰されたばかりの慌ただしい中で、ここまでご自身の気持ちと向き合いながら転職活動を進めてこられたこと自体、とても丁寧な意思決定をされていると思います。

そのうえで、今回のお悩みには、育休復帰後にキャリアを見直す方が直面しやすい、共通した構造があります。順番に整理していきましょう。

①子どもの一言は「感情論のきっかけ」ではなく「事実に気づいた瞬間」だった

「あの一言だけで決めるのは感情論では」と感じていらっしゃるかもしれませんが、順序を整理すると違って見えてきます。お迎えの遅刻が続いていたこと、突発対応に追われていたこと——これらはすでに起きていた"事実"です。子どもの一言は、その事実に自分がようやく気づいた瞬間にすぎません。感情が先に動いたのではなく、見過ごしていた現実を、子どもの言葉が言語化してくれただけです。この違いを整理しておくと、「感情に流されているのでは」という自己不信を手放しやすくなります。

②「今の会社でも本当は両立できるかも」という迷いの正体

慣れ親しんだ環境や積み上げてきたキャリアを手放すことへの迷いは自然なことです。ただ、この迷いが「具体的な改善の見込み」に基づくものか、「変化を先延ばしにしたい気持ち」に基づくものかは、分けて考える必要があります。ここ数ヶ月のお迎えの遅刻頻度や、突発対応の発生パターンが、直近で改善する見込みがあったかどうかを、感覚ではなく事実で振り返ってみてください。もし「今のままでは変わらなそう」という答えが自分の中で出ているなら、その迷いは背中を押すべきタイミングを教えてくれています。

③年収だけで選ぶと、「続けられるか」を見落としやすい

条件と納得感、どちらで会社を選ぶか

年収が下がることに不安を感じるのは当然です。ただ、実際のご相談でも「無理して条件のいい方に入っても、続けられなければ意味がない」と、ご自身の判断軸を整理し直した方がいました。転職の目的が「今の働き方を変えること」だったのであれば、年収の高さよりも「その環境で長く納得して働き続けられそうか」を軸に据える方が、当初の目的に合った選択になります。

④判断の解像度を上げるための質問

年収と気持ちの間で迷ったときは、以下を自分に問いかけてみてください。

  • 面接で会った社員の方々と一緒に働くイメージをしたとき、どちらの会社の方が自然に想像できるか
  • 可能であれば、同じように子育てをしながら働いている社員に直接話を聞けているか。制度の有無だけでなく、実際の運用実態まで確認できているか
  • 「年収が下がる」という事実を、月々の生活にどこまで具体的に落とし込んで検討できているか(漠然とした不安のままになっていないか)

⑤意思決定でやってしまいがちな失敗

育休復帰後の転職では、次のような失敗もよく見られます。「面接で子育ての事情をあまり開示せず、入社後に働き方のギャップに気づく」「『条件がいいから』という理由だけで、自分の直感的な違和感を後回しにしてしまう」「同じような境遇で働く社員の生の声を聞かないまま、制度の情報だけで意思決定してしまう」。事前に知っておくだけで、防げるものも多いです。

まとめ:立ち止まったきっかけを、無視しなくていい

子どもの一言をきっかけに転職を考え始めたことは、感情論でも衝動でもありません。すでに起きていた現実に、ようやく気づけた瞬間です。「年収は下がるけれど、この会社がいい」という直感も、同じように信頼していい材料です。

転職の出発点が「今の働き方を変えたい」という思いだったのなら、年収の高さよりも「長く納得して働き続けられるか」を軸に選ぶことは、むしろ最初の目的に忠実な判断です。立ち止まったきっかけを無視せず、丁寧に向き合ってきたこと。その積み重ねが、後悔のない意思決定につながります。

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withworkでは、求人を紹介するだけでなく、育休復帰後のキャリアの迷いや、複数内定の比較検討まで、キャリアアドバイザーが一人ひとりに伴走しています。同じように子育てをしながら働く社員に直接話を聞く機会をおつなぎすることもできます。

「子どもの一言がきっかけで転職を考え始めたけれど、これは感情論なのか自信が持てない」「育休から復帰したものの、このままの働き方を続けていいのか迷っている」——そうお考えのワーキングペアレンツの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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この記事のライター

高野 莉江(たかの りえ)

XTalent株式会社 withwork リクルーティングアドバイザー(RA)。キャリアコンサルタント資格保有。美容機器メーカーでの営業を経て、医療系人材紹介会社で両面型コンサルタント業務・中途採用に従事。IT企業での人事・人材紹介事業の新規立ち上げを経験後、フリーランスとして複数企業の人事支援に携わり、ワーキングペアレンツ向け転職サービス「withwork」を運営するXTalentに参画。現在は企業側の採用交渉や市場データ分析を通じ、ワーキングペアレンツの転職市場のリアルを把握している。自身も1児の母として育児と仕事の両立に奮闘する当事者でもある。実体験に基づく「リアルな両立の視点」と採用市場に関する専門的な知見を掛け合わせ、子育て世代が自分らしく働ける社会の実現を目指し情報発信を行っている。