「やりたいことがない」と、転職してはいけないのか。

withwork公式ポッドキャスト「キャラトラ」の内容をもとに、代表の上原が自身の考えを交えて綴るコラムです。今回は「willが見つからない人の転職活動、どうすればいい?」から、転職の前にやりたいことを決めておく必要があるのかを考えます。
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転職を考え始めると、急に「これから何がしたいですか」と聞かれるようになります。今の働き方を続けるのは難しい。もう少し子どもと過ごす時間がほしい。でも、仕事をつまらなくしたいわけではない。そこまでは分かっているのに、次にやりたいことを聞かれると、うまく答えられない。
それで、自分は転職するほどの理由を持っていないんじゃないか、と考えてしまう。私は、この順番が少し気になります。今の生活に無理があることと、将来の目標を言葉にできることは、別々に考えてもいいはずです。
今回の番組でも、働き方を変えたい気持ちはあるけれど、どんな会社を選びたいのかが分からない、という話が出ています。withworkのコンサルタントが相談を受けるときも、最初から希望がはっきりしている方ばかりではありません。
働き方の希望から、仕事の話をしてもいい
リモートワークがしたい、という希望は分かりやすい。求人を探すときにも条件として入れられます。ただ、それがかなったらどんなふうに働きたいのかまでは、一言では伝わりません。
たとえば、通勤に使っている時間を減らして、お迎えに間に合うようにしたい。そのうえで、今まで担当してきた仕事は続けたいし、責任のある役割も任されたい。そういう希望なら、リモートが使えるかどうかに加えて、同じような働き方でチームを率いている人がいるのかも知りたくなります。
ここを「家庭を優先したいんですね」でまとめられてしまうと、話がずれるんですよね。家庭のために変えたいことは確かにある。でも、それで仕事への関心までなくなったわけではない。
やりたい仕事を聞かれてすぐ答えられなくても、今の仕事で手放したくないものはあると思います。顧客と直接話せることなのか、自分で提案を考えられることなのか。反対に、夕方に急な会議が入るたび、誰かに迎えを頼まなければならないのがしんどい、という話もある。
そうした話を具体的にしていくと、「働き方を変えたい」の中身が少し見えてきます。立派な転職理由に直す前に、このくらいの細かさで話せるといいなと思います。
求人を見てから分かることもある
とはいえ、自分のことを考えているだけでは、出てこない答えもあります。
番組では、withworkコンサルタントの吉田智恵さんが、求人を見て気になった会社を選び、志望理由を考える過程で、その人が関心を持つものの共通点が分かってくることがある、と話していました。同じくコンサルタントの吉田悠平さんからも、過去に興味を持ったことや、以前の会社を選んだ理由を振り返りながら、一緒に整理していくという話が出ています。
この進め方は、かなり現実的だと思います。「自分の軸を決めてから求人を選ぶ」と言われても、そもそもどんな仕事や会社があるのか、十分に知らないこともあるので。
たとえば、同じ職種の求人でも、いろいろな業界の顧客を担当する仕事と、一つの領域に深く関わる仕事では、気になる点が違うはずです。後者の説明をつい読み込んでいたら、なぜなのか考えてみる。今の仕事では担当が頻繁に変わって、相手の事業を理解した頃に離れてしまう。それが心残りだった、と気づくこともあるでしょう。
そんなふうに実際の仕事と照らし合わせたほうが、話せることは増えます。「社会に貢献したい」といった大きな言葉が出てきたときも、どんな仕事ならそう感じられるのかまで聞いてみたい。
もちろん、気になる会社を見つけたら、どんどん応募すればいいという話でもありません。仕事と家庭がある中で、面接の準備や日程調整に使える時間には限りがあります。求人を読む段階で確かめられることもありますし、担当者と話して、今回は見送る判断もできます。
今の希望を、ずっと守らなくてもいい
もう一つ、希望を口にしづらくする理由があるとしたら、あとで変わってはいけないと思っていることかもしれません。
今は子どもの生活に合わせて、働く時間を調整したい。でも数年後には、仕事に使える時間が増えるかもしれない。そのとき、また違う役割をやりたくなることもある。それを今から全部決めて説明するのは、なかなか難しいです。
番組でも、活動を進めながら希望が変わることや、先の長い人生を見通した目標までは必要ない、という話が出ていました。求人を見たり、人と話したりするうちに考えが変わるなら、その変化も相談の中に持ち込めばいいと思います。
私たちが掲げている「キャリアとライフをトレードオフにしない」という言葉には、仕事か家庭かを選ぶ前に、どんな選択肢があるのか一緒に考えたい、という思いがあります。ただ、希望を並べれば全部かなう、とも言えません。仕事内容や年収、働く時間を具体的に見比べると、迷う場面は出てきます。
そのときに話せるようになっていたいのは、「自分の夢はこれです」という説明より、なぜこの仕事を続けたいのか、今の暮らしで何に困っているのか、ということです。やりたいことがまだ言葉にならないなら、まずその話から聞きたいです。
自分ならどんな仕事や働き方を選べるのか、具体的に考えてみたい方は、withworkにご登録ください。やりたいことをきれいに説明するために、相談を先延ばしにする必要はありません。今の仕事で続けたいことや、生活の中で困っていることからお聞かせください。
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