【転職相談】「時短のままでは年収もキャリアも戻らない」フルタイムに戻る転職、何を準備した?

この記事は、withworkに実際に寄せられたご相談内容をもとに、プライバシー保護のため個人が特定される情報を変更・複数の事例を組み合わせて構成しています。特定の個人へのインタビューではありません。
「本当はフルタイムで責任ある仕事をしたい。でも、今の会社ではお迎えに間に合わないから時短を続けるしかない」——育休から復職したあと、こうした悩みを抱える方は少なくありません。時短勤務は子育てとの両立を支える大切な制度ですが、続けるほど年収は伸びにくく、任される仕事の幅も限られがちです。
今の会社でフルタイムに戻すのが難しいとき、働き方ごと変えられる転職は、現実的な選択肢の一つです。
一方で、「フルタイムに戻る」ための転職は、子育て中だからこそハードルが高く感じられます。フルタイムで働ける会社は見つかるのか、家族の負担はどうなるのか。今回は、時短勤務からフルタイムで働ける会社への転職を実現した方の事例をもとに、何を準備すればよいのかを考えます。
お悩み
【読者の相談内容】
・プロフィール:39歳・広告代理店の営業(約6年)/年収450万円(時短勤務。育休前のフルタイム時は600万円)/子ども:3歳の息子と1歳の娘(保育園)
・相談テーマ:時短勤務から、フルタイムで働ける会社に移りたい。でも子育てと両立できるフルタイムの働き方が想像できない
2人目の育休から復職して、時短勤務で働いています。会社からは「いずれはフルタイムに戻ってほしい」と言われていますが、今の会社は出社が基本で、フレックスもあるのですが、コアタイムが長いです。フルタイムの終業時刻まで働くと、保育園のお迎えには到底間に合いません。

時短でもフルタイムの社員と同じ目標を任され、休憩も取れずに働いている状態です。「子育てを理由に守りに入るのではなく、フルタイムで責任ある役割を果たしたい」という気持ちは強いのですが、どんな会社なら、どんな働き方なら、それが叶うのかがわかりません。
選考はいくつか進んでいて、最終面接で「時期によっては出社が多くなることもあるが、大丈夫ですか?」と聞かれました。夫は朝の送りはできても、夕方のお迎えを毎日代わるのは難しそうです。時短からフルタイムに戻る転職を、どう進めればいいのでしょうか。
キャリアアドバイザーからの回答
時短勤務で、フルタイムと同じ目標を背負いながら転職活動を進めていらっしゃること、本当にお疲れさまです。「フルタイムで責任を果たしたい」という気持ちは、転職先を探すうえで大きな強みになります。
実際に、時短勤務からフルタイムで働ける会社への転職を実現し、年収UPも叶えた方の進め方をもとに、3つのポイントをお伝えします。
① 「フルタイム」を、勤務時間の長さではなく「時間帯の自由度」で考え直す
フルタイムに戻れない理由が「終業時刻までいるとお迎えに間に合わない」ことなら、必要なのは短い勤務時間ではなく、働く時間帯を動かせることかもしれません。たとえば、夕方にお迎えで抜けても、朝早めに始めたり、ほかの日で調整したりできる会社なら、フルタイムでも両立は現実的になります。求人を見るときは「時短勤務OK」より、「フレックスの運用」「夕方の会議の有無」「在宅と出社の割合」を確認しましょう。
時期によって出社は週の半分ほどになるものの、閑散期はほぼリモートで働ける会社もありました。
2025年10月からは、3歳から小学校入学前の子を育てる人向けに、始業時刻の変更やテレワークなど、柔軟な働き方の制度を2つ以上用意することが企業に義務づけられました(厚生労働省)。応募先がどの制度を選んでいるか、実際に使われているかも確認しておきましょう。
② 面接では、家族の事情を「条件」ではなく「具体的な運用」として伝える
子育て中であることを面接でどこまで話すか、迷う方は多いと思います。ただ、フルタイムに戻る転職では、事情を具体的に伝えるほど、企業側も働き方を一緒に考えやすくなります。「週2日の出社なら回る。それ以上の日は夫と調整する」「朝の送りは夫、夕方のお迎えは自分」「突発的に子どもを迎えに行く必要が出たときは、こう対応したい」といった形です。
最終面接やオファー面談でこうした事情を率直に伝えた結果、企業側が社内で夕方に融通の利く部署を探してくださったこともありました。具体的な状況の伝え方などは、ぜひキャリアアドバイザーにご相談ください。
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③ 家族の分担を「フルタイム前提」で組み直しておく
時短からフルタイムに戻ると、家族の分担も変わります。転職活動の段階で、パートナーと「朝の送り」「夕方のお迎え」「急な発熱のとき」「出社が増える繁忙期」を一つずつ確認しておきましょう。このとき注意したいのが、パートナーの会社の制度を当てにしすぎないことです。制度上はフレックスがあっても、実際に頻繁に使うと職場で良く思われない、という「名ばかりのフレックス」も少なくありません。ご家族の手助けや、地域のファミリーサポートなどの外部サービスも、実際に使えるかどうかを事前に確かめておくと安心です。

④ 判断の解像度を上げるための質問
最後に、ご自身に問いかけてみてほしい質問を挙げます。
- フルタイムに戻れない理由は「勤務時間の長さ」か、それとも「夕方の時間帯の自由度」か
- 週何日の出社までなら、朝の送りと夕方のお迎えを家族で回せるか。繁忙期に出社が増える月はどう乗り切るか
- パートナーの会社のフレックスは、実際にどのくらいの頻度で使えるか。使えない日の代わりの手段はあるか
⑤ 時短からフルタイムへの転職でやってしまいがちな失敗
よくある失敗を3つ挙げます。1つ目は「『フルタイムで働けます』とだけ伝え、働ける時間帯を具体的に伝えない」ことです。入社後に「夕方は抜けられない」とわかると、お互いにとって不幸なミスマッチになります。2つ目は「時短の年収と比べて、提示額を判断する」ことです。時短の年収と比べれば、多くの提示額は高く見えます。育休前のフルタイムの年収や、入社後の昇給の見通しとも比べたうえで、納得して判断しましょう。3つ目は「退職から入社までの間に、休む時間をとらない」ことです。時短で無理を重ねたまま新しい職場に飛び込むと、立ち上がりで疲れが出やすくなります。先ほどの方は、有給休暇の消化期間を使って少し休んでから、新しい職場でのフルタイム勤務を始めました。
まとめ:フルタイムへの転職は、「時間帯の自由度」と「家族の分担」で実現できる
時短勤務からフルタイムに戻るのは、勤務時間を長くすることではありません。働く時間帯を自分で動かせる会社を選び、面接で事情を具体的に伝え、家族の分担を組み直す。この3つがそろえば、子育て中でもフルタイムで責任ある役割を担う道は開けます。
「子育てを理由に守りに入りたくない」という気持ちは、決してわがままではありません。その気持ちを大切に、自分と家族に合ったフルタイムの働き方を探してみてください。
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