転職の応募は何社?数より大事なこと【30代からの転職】

転職の応募は何社くらい出せばいいのか。仕事と子育ての合間に活動するなら、たくさん応募するほど、面接の準備や日程調整も気になります。私は、まず社数の目標を決めるより、選びたいと思える会社を、どこまで確かめられるかを考えたいと思っています。
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連載「30代からの転職」は、仕事も家庭も大切にしたい方へ、withwork代表の上原が綴るコラムです。今回は公式ポッドキャスト「キャラトラ」の第33・34回「『とりあえず5社受けましょう』は、ホント?」から、忙しい中での応募の進め方を考えます。
「なぜこの会社も受けるのか」が分かっているか
エージェントから「まずは何社か受けてみましょう」と言われたとき、そういうものなのかなと思うかもしれません。いろいろな会社を知りたい気持ちもある。一方で、紹介された求人を見ても、どうして自分に勧められているのかが分からないこともあると思います。
番組でも、応募する本人の事情を聞く前に、一律の社数が決まっていることへの違和感が語られていました。仕事を調整できる時間も、家庭の予定も、人によって違います。面接の時間だけ空ければ済むわけでもありません。会社を調べる時間や、面接のあとに考える時間も必要です。
実際にwithworkに登録された方のお話を伺うと、他のエージェント経由でたくさん応募していて、もうどの会社にエントリーしたか覚えていない、ということも時々あります。応募すること自体が忙しくなって、一社ずつ考える余裕がなくなっているんですよね。
もちろん、幅広い可能性を探るために、いろいろな会社と会う時期もあると思います。ただ、30代になって経験を積んできた皆さんには、その経験を次にどこで生かしたいのか、ある程度吟味する時間も持ってほしい。年齢だけで応募の仕方を決めるつもりはありませんが、数をこなすことより、これまでの仕事とこれからの希望をつなげて考えたいと思っています。
ただ、最初に興味を持てなかった会社は、全部断ったほうがよいという話でもないんですよね。
求人票では惹かれなかったけれど、話を聞くと面白そうだった。反対に、条件はよく見えたのに、会ってみたら仕事の進め方が合わなかった。番組では、そうした出会い方にも触れています。自分だけでは気づけない可能性を知ることは、エージェントに相談する意味の一つだと思います。
そこで確かめたいのは、数を増やす理由です。「この会社なら、私のどの経験が生かせそうですか」「希望の働き方とは、どこが合いそうですか」。そう聞いてみると、会って確かめたいことが見えてきます。まだ情報がないなら、ないと分かったうえで面接に進むこともできます。
興味が薄い会社に応募することと、理由が分からないまま応募することは違います。納得できる説明がなければ、一度立ち止まってよいと思います。一方で、慎重に慎重を重ねて、誰にも会わないまま時間が過ぎるのも避けたい。求人票で考えられるところまで考えたら、次は会って確かめる。そのバランスは、転職活動に使える時間も含めて決めていきたいですね。
比べたいなら、比べられる日程も考えておく
一社ずつ、最後まで結果を待ってから次を受ける。その進め方なら、目の前の会社に集中しやすくなります。ただ、一社目から内定が出たときに、そこで決められるかは考えておきたいところです。
内定が出てから「ほかの会社も見たい」と思っても、回答をいつまでも待ってもらえるとは限りません。番組の後編でも、会社を比較したい気持ちと、選考の日程をどう両立するかが話題になっていました。
複数社を見て決めたいのであれば、その希望を活動の初めに担当者へ伝えておく。逆に、今は一社ずつしか向き合えないのであれば、ほかと比較しなくても決められるよう、その会社について知る機会を増やす。どちらにも準備が必要です。
私は、次のことを担当者と一緒に確認してから、応募先を増やすか考えるとよいと思っています。番組の内容を踏まえて、相談に持っていける問いにまとめました。
- 面接に使える時間に加えて、準備と振り返りの時間は取れそうか。
- 一社から内定が出たら決められそうか。それとも、複数社を見てから決めたいか。
- 今の応募先は、それぞれ何を確かめるために受ける会社か。
- 選考が重なったら、どこまで対応できるか。日程について相談できる余地はあるか。
子どもの予定や仕事の繁忙期で、動ける時間が変わることもあります。最初に決めた社数を守り続ける必要はありません。ただ、企業側にも予定があるので、調整が必要になったら早めに相談する。無理に予定を詰め込んで、どの会社にも十分に向き合えなくなるのは避けたいですね。
応募のペースも含めて迷っている方は、withworkに登録して、今の状況を相談するところから始められます。
最後に必要なのは、その会社を選ぶ理由
何社も見れば、後悔しない答えが見つかる。そう思いたくなる気持ちは分かります。でも、比較する会社が増えても、何を大切にしたいかが分からなければ、決める難しさは残ります。
番組の前編で印象に残るのは、接点の「深さ」という視点です。募集されている仕事だけでなく、一緒に働く人はどんな人なのか。会社が抱えている課題は何か。自分には何が期待され、その先にどんな仕事ができそうなのか。会社のよいところだけでなく、まだ整っていないところも知ったうえで考える。
子育て中の転職であれば、リモート勤務が可能かどうかだけで話を終えず、チームが実際にどう仕事を進めているかも聞きたい。家庭の時間を守れることと、任される仕事に納得できること。その両方を確かめるには、こちらから質問することも必要です。
面接を終えたあとに「感じのよい会社だった」で終わらせず、「ここで働きたいと思ったのは、どの話を聞いたからだろう」「まだ分からないことは何だろう」と振り返ってみる。判断に必要な情報が足りなければ、担当者を通じて追加の面談や確認を相談できます。対応できる範囲は企業によって違いますが、疑問を残したまま決める前に、聞けることはあるはずです。
一社で決めても、複数社を比べても、その人が何を確かめて決めたかが大事です。応募数だけを、活動が順調かどうかの物差しにはしたくないと思っています。
どの求人に応募するかだけでなく、仕事と家庭の中で、どんなペースなら転職活動を進められるか。そこから一緒に考えたい方は、今の状況を聞かせてください。
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