転職の面接が苦手。うまく話すより大切なこと【30代からの転職】

転職の面接が苦手で、質問への答えを準備したのに、本番ではうまく話せない。終わってから「あの仕事のことを話せばよかった」と思い出す。忙しい中で準備した分、落ち込んでしまうこともあると思います。今日は、答えの数を増やす前に、面接をどういう時間として捉えるかを考えてみたいです。
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連載「30代からの転職」は、仕事も家庭も大切にしたい方へ、withwork代表の上原が綴るコラムです。今回は公式ポッドキャスト「キャラトラ」の第419回「面接が苦手な人・得意な人、差を生む「たった1つの捉え方」」の対話をもとに考えます。
正解を言わなければ、と思いすぎていないか
今回の番組では、withworkコンサルタントの香川さんと鈴木さんが、面接に臨むときの気持ちについて話しています。印象に残るのは、一方的に評価される時間だと思うほど、相手に気に入られる答えを探してしまう、という話です。
選考なのだから、評価はされます。緊張するのも自然なことだと思います。ただ、それだけを意識すると、自分の経験を話すより、面接官が求めていそうな人物を演じることに忙しくなってしまう。
たとえば、うまくいかなかった仕事を聞かれたとき。本当は困ったことがいくつもあったのに、最後はきれいに成功した話へまとめようとしてしまう。覚えてきた答えと質問が少し違うだけで、頭が真っ白になることもあるかもしれません。
番組で語られているのは、支援先の企業から聞く、結果だけでなく考えた過程を知りたいという声です。なぜそう判断したのか。周りとどう話して動いたのか。次に似たことが起きたら何を変えるのか。失敗した事実を消すより、その後の向き合い方を話したほうが、入社後に一緒に働く姿を想像しやすくなります。
私は、面接のためだけに、自分にはない立派な考えを用意する必要はないと思っています。仕事の中で実際に迷い、考えてきたことに戻る。その経験を伝えるための準備は必要ですが、すらすら話せることだけを目標にしなくてよいのではないでしょうか。
分からないときは、聞き返してもいい
「自然体で」と言われても、それが難しいんですよね。緊張しないようにしようと考えるほど、緊張が気になってしまうこともあります。
番組では、緊張していることを最初に一言伝えるという方法が紹介されています。緊張が必ずなくなるわけではありません。でも、隠しながら話し続ける以外の選択肢があることは、知っておいてよいと思います。
もう一つは、質問がよく分からなかったときに確認することです。相手の意図を深読みして、違うことを長く話してしまうより、一度確かめたほうが会話は進みます。番組の話をもとに、使える言い方の例を整理しました。
- 緊張しているとき:「少し緊張していますが、これまでの仕事をお伝えできればと思っています」
- 質問の範囲が分からないとき:「成果そのものより、そこまでの進め方についてお話しすればよいでしょうか」
- すぐに言葉が出ないとき:「少し整理してからお答えしてもよろしいでしょうか」
この言い方を丸ごと覚える必要はありません。相手の質問を聞き、分からなければ確かめて、自分の言葉で答える。仕事の会話でしていることを、面接でもしてよいという話です。
そして、言い方を知っていることと、実際に口に出せることは、やっぱり違います。焦ると、自分でも何を話しているか分からなくなる。頭が真っ白になる。そういう不安がある方ほど、まず一度、声に出して話してみてほしいです。
私がお勧めしたいのは、自宅での模擬面接や、自分ひとりの練習を録音して、後から聞いてみることです。文字起こしにして読むと、何度も同じ説明をしているところや、肝心の自分の役割が抜けているところに気づくかもしれません。録画なら、話す速さや間の取り方も振り返れます。ここで勧めているのは練習の記録で、本番の面接を無断で録音・録画することではありません。
練習相手としてAIを使う方法もあります。「今の説明で分かりにくかったところを質問して」と頼んで、答えてみる。ただ、勤務先や取引先の非公開情報、個人情報は入れず、利用できる範囲を守ってください。AIが整えた立派な回答より、自分が実際に経験したことを、自分の言葉で話せるようにするための練習です。
忙しければ、一つの仕事の話だけで構いません。一度話し、聞き返して、もう一度話す。誰かに聞いてもらえるなら、どこが伝わらなかったかも尋ねてみてください。うまいフレーズを増やすだけでなく、こうした練習にも時間を使ってみてほしいと思います。
家族や友人には話しにくいこともあると思います。そうした場合は、withworkに登録して、面接でうまく伝えられないことを相談するところから始められます。苦手だと感じている場面が分かれば、準備の仕方も一緒に考えられます。
自分も、その会社を知りに来ている
面接に通ることばかり考えると、内定がゴールに見えてきます。でも、実際の仕事も生活も、入社した後に続きます。
番組で繰り返し話されているのも、互いに選び合う場としての面接です。自分の経験を知ってもらうだけでなく、どんな仕事を期待されているか、自分が大切にしていることと会社の考え方が合うかを確かめる時間でもあります。
子育て中なら、仕事の内容と同じように、続けられる働き方も気になるはずです。相手によく思われたくて、難しい出社頻度や時間帯まで「大丈夫です」と答えてしまうと、後から自分が困ります。希望を全部一方的に並べるのではなく、チームの働き方を聞き、自分が担いたい仕事と、必要な条件の両方を話す。そのための対話です。
面接官の話を聞いて、気になったことはあったか。質問したとき、どんなふうに答えてくれたか。自分がこの人たちと仕事をする姿を想像できたか。終わった後には、自分の話し方だけでなく、相手から知ったことも振り返ってみてください。
もちろん、捉え方を変えるだけで選考結果が決まるわけではありません。経験と募集内容の違いなど、ほかの要因もあります。だからこそ、結果だけで「自分は面接ができない人だ」と決めつけたくないと思います。次の面接では何を伝え、何を知りたいのか。一つずつ確かめる準備に戻れたらと思います。
準備はしているのに、本番になると自分らしく話せない。そんなときは、どんな質問で困ったのかを聞かせてください。経験の整理から、企業に確かめたいことまで、一緒に考えていきましょう。
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