転職を決める前に
父親になって転職を考えた。育児を担いたい気持ちと、これからの仕事

父親になってから、転職が頭をよぎるようになった。今の仕事が嫌いになったわけではない。でも、これまでと同じ働き方を続ける自分は想像できない。そんなときは、家族との時間だけでなく、仕事で続けたいことも言葉にしてみてほしいと思います。どちらかを諦めると決める前に、探せる選択肢はないだろうか、という話です。
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こんにちは。XTalent代表の上原です。私たちのところには、仕事と育児を両立したいという男性からの相談も届きます。父親が家庭で担いたいことを、転職の相談で話す。それを特別なことにしたくないと思っています。
目指してきた上司の働き方が、自分の将来と重ならなくなる
以前は、たくさん仕事をして、経験を積み、責任の大きな役割を任されたいと思っていた。その気持ちが全部なくなったわけではありません。ただ、子どもが生まれると、仕事以外にも自分が引き受けたいものが、はっきりしてくることがあります。
面談では、組織の上の方を見たときに、同じ働き方はできないと感じた、という話も伺います。自分には日々の育児を担いたい気持ちがあるのに、会社では家庭のことを誰かに任せられる働き方が前提になっているように見える。この先、昇進したら自分も同じことを求められるのだろうか。そんな違和感です。
もちろん、上司が家庭で何を担っているかは、外からはわかりません。年齢や役職だけで、その人の価値観を決めつけたいわけではないんです。
確かめたいのは、実際にこの会社で求められる働き方です。夕方に仕事を離れることが、意欲の低さとして受け取られていないか。家庭の予定があっても、責任ある仕事を任されている人はいるか。自分がこれから暮らしていきたい生活と、会社で期待される姿が重なるのか。
そのずれに気づいたとき、転職を考えるのは、仕事から逃げたいからとは限らないと思います。仕事も育児も自分のこととして担うために、環境を選び直そうとしているのかもしれません。
私たちの「男性の育休取得に関する実態調査」にも、その難しさが表れています。育休後に両立が難しかった理由として挙がったのは、長時間労働が当然になっていることや、業務量の多さ、上司の理解の乏しさでした。自由回答には、復職すると育休前と同じような働き方を求められ、育児が続いていることへの理解が足りないと感じる声も寄せられています。
出典:XTalent株式会社「男性の育休取得に関する実態調査」(2025年)。育休取得後の両立の難しさを尋ねた設問に続く、理由についての原図です。この設問の回答人数は公開レポートに明記されておらず、以下の172名は調査全体の有効回答数です。男性全体の割合を示すものではありません。タップすると拡大できます。
調査は2025年6月23日〜30日に、withworkのLINE公式アカウントに登録する男性を対象に行い、有効回答は172名でした。男性全体を代表する調査ではありませんが、少なくとも、私たちのサービスに関心を寄せる方々の中に、こうした悩みがあることはわかります。
育休を取れるかどうかは大事です。でも、休みが終わった後も、育児は毎日続きます。転職先を見るときにも、男性の育休取得実績だけでなく、復職した方がその後どんなふうに働いているかまで知りたいと思うんです。
「育児をしたい」と「仕事を頑張りたい」は、同時に話していい
以前、男性育休とキャリアをめぐる目線についてnoteに書きました。育児に時間を使う男性を、仕事への意欲が下がった人として見てしまう。その見方への違和感は、今もあります。
家庭に関わりたい気持ちを、転職活動で隠さなければいけないとは思いません。ただ、「家庭を大事にしたい」という言葉だけでは、自分が望む働き方も、次の会社でできることも十分に伝わらない場合があります。
たとえば、面接で伝えるなら、こんな形が考えられます。
これまでの営業経験を活かして、顧客との関係づくりを担っていきたいと思っています。一方で、家庭では決まった曜日のお迎えを担当したいと考えています。このチームでは、そうした予定と仕事をどう調整されているでしょうか。
これは架空の質問例ですが、何を仕事として引き受けたいかと、生活のどこを守りたいかを、同じ話の中に置いています。育児の事情を言うために立派な成果を証明しなければならない、という意味ではありません。お互いが入社後を具体的に想像するための話し方です。
そして、「その時間に帰ってもいいですか」だけでなく、仕事が重なったときに誰とどう相談するのかまで聞いておけるといいですね。制度を使う本人だけが毎回頭を下げるのではなく、チームで仕事を進める方法があるのかを知りたいところです。
会社を変える前に、家庭で引き受けたいことを話してみる
転職で働き方が柔軟になっても、それだけで家族の生活が変わるわけではありません。「早く帰れるようになったら、何を自分が担いたいのか」も考えておきたいと思います。
朝の準備なのか、お迎えなのか。子どもが体調を崩した日の対応なのか。パートナーが仕事に集中できる時間をつくることなのか。家庭の仕事には、実際に手を動かすことだけでなく、予定を把握して段取りをすることもあります。
家族で話すときは、自分の転職だけでなく、パートナーの仕事の希望も一緒に聞いてみてください。一方が働き方を変えれば、もう一方が挑戦できることもあるかもしれません。どちらが何を諦めるかではなく、お互いがこれから何をしたいか、という話にしたいですね。
そのうえで、現職で調整する余地があるのか、外の会社も見た方がいいのかを考える。転職を選ぶなら、仕事の内容、収入、働く時間、会社の考え方を並べて比べていく。
父親になって変わった価値観を、昔の自分に戻す必要はありません。これまで積んできた経験を、今の自分が納得できる環境でどう活かすか。私たちは、その相談に向き合いたいと思っています。
withworkは、ワーママだけの転職サービスではありません。父親として育児を担いながら、仕事でも力を発揮したい。その希望を、ぜひ聞かせてください。まだ転職するか決めていなくても、今の違和感と次に望むことを整理するところから始められます。
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