面接で家族の質問をされたら、どう答える?【30代からの転職】

面接で家族について質問されたら、どう答えるか迷うこともあります。選考中だからこそ、答えにくいと思っても、その場では断りづらいことがありますよね。私は、必要な働き方の相談と、私生活の細かな情報を伝えることは、分けてよいと思っています。
withwork公式ポッドキャスト「キャラトラ」の内容をもとに、代表の上原が考えを交えて綴るコラムです。今回は『面接で「家族」について聞かれたら、どうする?』の回から考えます。
withworkはワーキングペアレンツのためのハイクラス転職サービスとして、キャリアと家庭をトレードオフにしたくない方の転職を支援しています。withworkのサービスサイトはこちら
聞かれたことを、すべて説明しなくてもいい
番組では、面接で家族について尋ねられたときの戸惑いや、答える範囲を自分で選ぶことについて話されています。面接という立場の差がある場所で、すぐにうまく返すのは難しいものです。
採用選考は、応募者本人の適性や能力をもとに行うことが基本です。厚生労働省も、家族など、適性・能力に関係のない事項を把握することは、就職差別につながるおそれがあると示しています。公正な採用選考の基本
その場で強く指摘するか、少しだけ答えるか、質問の目的を確認するか。とっさの対応に、唯一の正解があるとは思いません。話したくない情報を、面接を通過するためにすべて開示しなければならない、とは考えなくてよいと思います。
気になったやり取りがあれば、面接後にエージェントへ相談してください。企業への確認が必要な場合も、ご本人が望む進め方や、不利益につながらないかを考えながら対応したいところです。
家族についての質問が難しいのは、聞かれた内容だけでは、相手が何を知りたいのか分からないことがあるからです。勤務できる時間を確認したいのか、雑談のつもりなのか、それとも家族の状況から仕事への姿勢を判断しようとしているのか。受ける側が、その意図を全部読み取るのは難しいですよね。
だから、答えに迷ったら、一度確認する方法があります。「業務上、どのような点をご確認されたいでしょうか」と聞いてみる。それで勤務時間や出張の話だと分かれば、自分が対応できる範囲を説明する。私生活の情報を広く開示することと、仕事の条件をすり合わせることを、分けて話せるようになります。
ただ、その場で落ち着いて聞き返せなかったからといって、自分を責めなくていいと思います。緊張している中で、面接官に質問の目的を確かめるのは勇気が要ります。答えたあとに気になっても、それで何か取り返しがつかなくなったわけではありません。どんな会話だったかを、面接後に整理するところからでも大丈夫です。
例えば、家族の職業や親のことを聞かれて戸惑ったなら、どの質問のあとに、どんな言葉で尋ねられたのかをメモしておく。自分がどう受け取り、何が不安だったかも担当者に伝える。言葉だけでは分からない場面の流れもあるので、無理に一つの結論にせず、確認の仕方を一緒に考えたいです。
エージェントへの相談で大事なのは、企業に今すぐ連絡してほしいのか、まず話を聞いてほしいのかも共有することです。気になったからといって、本人の意向を確認せずに企業へ伝える進め方にはしたくありません。選考を続けたい気持ちもあれば、会社への信頼が揺らいでいる気持ちもある。その両方を踏まえて対応を考える必要があります。
家庭の事情がある人への思い込みは、女性だけの話ではありません。男性が育児に時間を使うことを、仕事への意欲が低いと捉える見方にも、私は違和感があります。この点は、男性育休について書いたnoteでも考えました。育児に関わることと、仕事を続け、貢献したいと思っていることは、両立するものです。
もちろん、企業が仕事を任せるために、必要な条件を確認することまで否定したいわけではありません。応募した役割に出張があるなら、どの頻度で対応できるかを話す必要はあります。その際も、家族の属性から推測するのではなく、本人がどのように働けるかを直接、具体的に確認してほしいと思います。
家庭の話をどこまで共有したいかは、人によって違います。自分から子どもの話をしたい方もいれば、仕事の条件だけを話したい方もいる。親しみやすさのために、全員が同じ範囲を開示する必要はありません。話せる範囲を自分で選べることも、安心して働くために大事だと思います。
仕事に必要なことへ、話を戻してもいい
一方で、お迎えがあるため何時までに仕事を終えたいか、出張や出社についてどんな調整が必要か。そうした業務に関わる条件は、入社後に無理が生じないよう、具体的に相談しておきたいと思います。
たとえば、家族の細かな事情を尋ねられたときに、「勤務時間についてのご確認でしょうか。働き方については、この時間帯であれば対応できます」と返す。確認したい内容を仕事の話へ戻す、というやり方もあります。
仕事で何をしたいか、どう貢献したいかも、一緒に伝える。ただ、家庭の事情がある分、深夜や休日に必ず埋め合わせますと約束する必要はありません。続けられる働き方を、双方で考えたいですね。
働き方の話に戻すときは、できることと、調整が必要なことを区別すると伝わりやすくなります。夕方はお迎えがあるので仕事を区切りたい。その一方で、朝は対応できる日がある、会議の時間が前もって分かれば家族と相談できる。そのように、実際に可能な範囲を説明する。無理な約束をしないことも大切です。
「子どもがいるのでできません」だけでは、相手は業務をどう組めるかを考えにくいかもしれません。「この時間帯は難しいですが、こちらの方法なら対応できます」と話せる部分があれば、その情報も添える。ただし、代替案を一人で全部用意しなければ条件を伝えてはいけない、という意味ではありません。会社と一緒に考える部分があってよいと思います。
私が気にしたいのは、家庭の事情を説明するうちに、自分を必要以上に低く見せてしまうことです。「ご迷惑をかけると思いますが」と何度も前置きをして、仕事で何をしてきたかまで控えめにしてしまう。働ける条件は条件として伝え、経験や役割の話はそれとは別に、しっかり話してほしいです。
企業の反応も、判断の材料にできます。具体的な業務の組み方を一緒に考えてくれるのか。制度の説明だけで会話が終わるのか。家庭の話をした瞬間に、任せたい役割が曖昧になるのか。違和感があるなら、どういう理由なのかを確認し、入社したあとにも同じやり取りが続きそうかを考えたいですね。
一方で、面接官一人の言い方から、会社の全員が同じ考えだと断定するのも慎重にしたいです。採用担当者に意図を確認する、一緒に働く方にも運用を聞く。追加の会話で理解が深まることもあります。それでも違和感が解消しなければ、その気持ちを無視して進めないでほしいと思います。
面接では、相手に選んでもらう意識が強くなりがちです。でも、働く時間だけでなく、自分や家族をどう扱う会社なのかを知ることも大切です。答え方だけを工夫して通過したとしても、入社後に安心して働けなければ、よい転職だったとは言いにくいですよね。
話したくないことを話さずに、自分が働ける条件と貢献できることを伝える。それが難しい場面では、担当者に間に入ってもらうこともできます。誰にとっても楽な会話とは限りませんが、そのやり取りを通じて、互いに必要な理解をつくっていきたいと思います。
こちらも、安心して働ける会社かを見ています。答えにくい質問への対応に戸惑った自分を責めるよりも、その会社とどう話し合えるかを、判断の材料にしてほしいと思います。
面接で気になるやり取りがあったら、一人で抱えずにお聞かせください。
今すぐ転職を考えていない方も、番組では働き方やキャリアについて話しています。
キャラトラをフォローする / Instagramをフォローする(@withwork_official)
あわせて読みたい

