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転職の面接で弱みを聞かれたら、どう伝える?【30代からの転職】

転職の面接で弱みを聞かれたとき、どう答えるか迷うことはありませんか。正直に話したら不利になりそうですし、長所のような言葉に言い換えるのも、どこかしっくりこない。私は、仕事で苦手だと感じていることと、どう対処しているかを一緒に話すとよいと思っています。

withwork公式ポッドキャスト「キャラトラ」の内容をもとに、代表の上原が考えを交えて綴るコラムです。今回は『面接で「弱み」をうまく伝える方法』の回から考えます。

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弱みの名前よりも、向き合い方を伝える

番組では、仕事の課題をどう認識し、どう対応しているかを企業が知りたい、という話が出てきます。弱みが一つもない人かどうかを確かめる質問とは、限らないんですよね。

たとえば、複数の仕事を同時に進めることが得意ではないと感じているなら、どう優先順位をつけているのか、抜け漏れを防ぐために何をしているのかを話す。『苦手です』の一言だけでは見えなかった、仕事の進め方が伝わります。

ここで必要なのは、苦手を立派な言葉に置き換えることではなく、実際の行動を振り返ることだと思います。どういう場面で困るのか。どんな工夫をしたのか。今も改善したいことは何か。そこまで話せれば、一緒に働く姿を想像してもらいやすくなります。

まだ対処できていないことを、もう克服したように言う必要はありません。応募する仕事の中核に関わるなら、その役割をどう担えそうかも、丁寧に確認したいところです。

弱みを考えるとき、性格を一つの言葉にするところから始めると、答えが曖昧になりやすいかもしれません。心配性、せっかち、慎重すぎる。どれも、仕事の場面によっては助けになることも、困ることもあります。その言葉だけで自分を説明するより、実際に困った場面を思い出してみたいです。

例えば、確認に時間をかけすぎて、次の工程を待たせてしまったとします。何を心配していたのか。自分で判断してよい範囲が分からなかったのか、間違いを避けたくて細かな点まで確認していたのか。その原因が違えば、対処も違います。「慎重な性格です」で終えるより、仕事の進め方の話として整理できます。

そのあと、どう変えたかを考えます。先に締め切りと確認する範囲を相談するようにした。迷ったら途中の段階で上司に見てもらうようにした。すべてを同じ精度にせず、影響の大きい部分から確認するようにした。そのような具体的な行動があるなら、自分が課題にどう向き合ったかを伝えられます。

ただ、改善したからもう絶対に困らない、という話にしなくてもいい。今も気をつけていることや、忙しいときに戻りやすい癖があるなら、そこまで理解していることにも意味があります。企業が知りたいのは、完璧な人かどうかだけではなく、仕事を任せるときにどう相談し、支え合えるかかもしれません。

回答を用意するときは、過去の失敗を一番大きく見せる話を選ぶ必要もありません。応募する仕事に関わる、自分が理解している課題を選ぶ。誰かを困らせた経験を話すなら、その相手や会社が特定される説明を避け、仕事上何が起きたかに絞る。守秘と、経験を正直に伝えることは両立できます。

強みに言い換えたくなる気持ちも分かります。「完璧を求めすぎます」と言えば、仕事が丁寧な人に見えるかもしれない。でも、聞く側に具体的な仕事が見えなければ、言葉を整えただけになってしまいます。立派な弱みを選ぶより、自分がどう動いているかを話せる方が、私は大事だと思います。

一人で考えていて同じ言葉から進まないなら、実際の仕事を知っている方に聞いてみる方法もあります。どんな場面で助けが必要だったか、以前よりよくなった部分はあるか。自分の評価と周囲の見方が違うこともあるので、具体的な出来事を一緒に振り返ってみてください。

どの仕事でも使える弱みの回答を、一つ暗記しておく必要はありません。応募先の仕事を理解していく中で、その役割で困りそうな場面も見えてきます。必要な支援をどう相談するか、自分で工夫できる部分はどこか。その理解があると、弱みの話も入社後の仕事につながります。

ただ、相手に合わせて苦手なことまで変えてしまうのは違います。事実は同じまま、関係する場面を詳しく説明する。その答え方なら、準備した言葉から離れた質問にも、自分の経験をもとに話しやすくなると思います。

家庭の事情まで、弱みと呼ばなくていい

番組は、仕事に関わる苦手を話すことを勧めています。そこから、働く親に向けて私が加えたいのは、お迎えがあることや、働く時間に条件があることを、自分の弱みとして説明しなくてよい、という視点です。

業務の得手不得手と、生活上必要な調整は別の話です。勤務できる時間や出社の条件は具体的に相談し、仕事では何ができるかを伝える。家庭の事情があるから能力が低い、という話に自分から寄せなくてもいいと思います。

回答を一人で考えると、自分を必要以上に厳しく評価してしまうこともあります。実際の仕事ぶりを知っている人や、エージェントに聞いてもらうのもよいですね。

家庭との両立を考えていると、仕事に使える時間が以前より少なくなったことを、弱みだと思ってしまう方もいるかもしれません。でも、勤務できる時間と、その時間の中で何ができるかは別です。お迎えがあることを、能力の説明に混ぜてしまわないでほしいと思います。

私がワークライフバランスについてのnoteで考えたのも、そのすれ違いでした。家庭に使う時間が変わったからといって、仕事への思いまで薄くなったとは限りません。そのつもりがないのに、自分から「以前のように頑張れない人」と説明してしまうのはもったいないですよね。

一方で、限られた時間で何でもできます、と言う必要もありません。必要な勤務条件を伝え、応募する役割をどう担えるかを具体的に話す。会議の時間、顧客への対応、出張など、自分だけでは変えられない前提もあります。それを企業と確かめることは、弱みを隠すことではなく、仕事の条件を理解することです。

面接が苦手で、回答を用意しても頭が真っ白になる場合には、文章を暗記するより、一度声に出して話してみてください。録音を聞くと、説明が長くなっている部分や、肝心の対処が抜けている部分に気づけるかもしれません。実際の面接を無断で録音するのではなく、自分の練習として行う方法です。

AIを練習相手にして、仕事の場面と対処が伝わっているかを確認することもできます。ただ、機密や個人情報は入力せず、出てきた回答をそのまま自分の経験にしないでください。自分ではやっていない工夫まで書かれていれば、そこは採用しない。話し方を練習することと、経験をつくることは違います。

企業から詳しく質問されたら、用意していなかったことまで立派に答えようとせず、考えた範囲を話してよいと思います。「その点は、まだ試している途中です」と言えることもあります。改善の結果がまだ分からないなら、分からないまま説明する。自分の理解の範囲が見える方が、相手も仕事を想像しやすくなります。

苦手なことを一つ答えたから、その人全体が弱い人になるわけではありません。強みを持ちながら、難しい場面にも向き合って働いてきた。その仕事の姿を知ってもらうための質問だと捉えられると、必要以上に身構えず、自分の言葉を探せるのではないでしょうか。

弱みを聞かれたからといって、自分を小さく見せる必要はありません。得意ではないことも理解しながら、仕事を進めてきた。その工夫を、自分の言葉で伝えてみてください。


面接での伝え方に迷ったら、これまでの仕事をもとに、一緒に言葉を探していきます。

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この記事のライター

上原 達也(うえはら たつや)

XTalent株式会社 代表取締役

XTalent株式会社 代表取締役。大学卒業後、株式会社SpeeeにてWebマーケティング・人事などを経て社長室に所属、新規事業や海外法人の設立に従事。その後JapanTaxi株式会社に入社し、事業開発を担当。2019年7月に「フェアな労働市場をつくる」をミッションにXTalent株式会社を設立、代表取締役に就任。「キャリアとライフをトレードオフにしない」という想いからwithworkを立ち上げる。共働きで、2児の育児中(料理担当)。