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転職直後、子どもが発熱。有給がない時の備え【30代からの転職】

転職直後に子どもが発熱したら、有給がない時期はどう備えればよいのでしょうか。まだ有休が使えない。誰に相談すればいいのだろう。転職前には見落としがちですが、働く親にとっては気になることですよね。

私は、入社してからその都度なんとかする、ではなく、入社前に確認しておけるといいと思っています。子どもの体調は予定どおりにはいきません。急な予定変更が起きても、仕事を続けられる準備をしておきたいです。

withwork公式ポッドキャスト「キャラトラ」の内容をもとに、代表の上原が考えを交えて綴るコラムです。今回は『転職後、すぐに有休が使えない!』の回から考えます。2022年の収録なので、休暇の制度については現在の情報を補ってお伝えします。

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『有休がない』と『休む方法がない』は、分けて確かめる

一般的な年次有給休暇の法定の付与要件は、入社から6か月継続勤務し、その期間の全労働日の8割以上出勤することです。一方で、会社がそれより早く付与する場合もあるため、転職先の付与時期を確認しておきたいですね。厚生労働省の年次有給休暇の説明

また、年次有給休暇とは別に、『子の看護等休暇』という制度があります。小学3年生修了までの子どもの病気やけがの世話などに使えます。2025年4月の改正で、入社から6か月未満であることを理由に、労使協定で対象から除外する仕組みはなくなりました。

ただし、日雇いの方は対象外です。週の所定労働日数が2日以下の方を除外する労使協定など、対象や取得単位に関する例外もあります。法定の日数は、対象となる子どもが1人なら年度内に5日、2人以上なら10日。無制限に休めるわけではありません。厚生労働省「育児・介護休業法のあらまし」子の看護等休暇制度

この休暇を取得できることと、その時間の給与が支払われることも別です。有給か無給か、申請の方法や会社独自の休暇があるかを、就業規則や人事への確認で整理しておきましょう。厚生労働省の子の看護等休暇に関するQ&A

入社前に休暇のことを聞くのは、仕事への意欲がないと思われそうで、ためらうかもしれません。でも、働き続けるための準備として、確認してよいことだと思います。子どもの体調が変わる可能性を知っているからこそ、会社と前提をそろえておきたいですよね。

質問するときは、「入社してすぐ休んでも大丈夫ですか」だけでなく、何を確認したいかを具体的にするとよいと思います。年次有給休暇はいつ付与されるのか。子の看護等休暇の申請はどう行うのか。その時間の給与はどう扱われるのか。会社独自の休暇があるのか。制度があることと、利用の仕方が分かることは別です。

説明を聞いたら、就業規則や入社時の案内のどこで確認できるかも聞いておくと安心です。採用担当者がすべての運用を把握しているとは限りません。分からない部分をそのままにせず、人事や担当の方に確認してもらう。入社後に慌てて調べるより、先に見通しを持てると思います。

休暇が無給となる場合には、家計への影響も考えておきたいですね。法律上休めることと、収入が変わらないことを同じものとして理解しない。使える日数や対象を確認したうえで、何日か予定が変わっても生活が成り立つかを、家族とも話しておくとよいと思います。

また、病児保育などの外部サービスを検討する場合も、必要になってから必ず使えるとは限りません。地域ごとの利用条件や事前登録、受け入れ状況を、自分の住む場所で確認しておく必要があります。ただし、サービスを準備したから、会社を一度も休まなくて済むという前提にはしないでほしいです。

制度の対象や扱いに不安が残るときは、会社の説明だけで自分なりに解釈せず、公的な相談窓口などにも確認してください。休暇の話を全部気持ちの問題にせず、制度として分かる部分を整理する。その準備があると、急な場面でも誰に何を相談するかが見えやすくなると思います。

制度と一緒に、チームへの連絡や分担も確認したい

番組では、有休の付与時期に加え、フレックスや仕事の調整によって負担を軽減できる場合があると話しています。ただし、看病しながら常に仕事をすることを前提にはしたくありません。

子どもの状態によっては、仕事を離れる必要があります。休むときは誰に連絡するのか。予定していた会議や顧客対応を誰と相談するのか。入社直後なら、研修の日程をどう調整できるのか。制度の説明と合わせて、チームの運用も知っておきたいですね。

『入社後は、早く仕事に慣れてチームに貢献したいと思っています。子どもの急な体調不良で予定を変える必要がある場合、皆さんはどのように連絡や業務の調整をされていますか』。そんな聞き方で、実際の働き方を確かめられると思います。

家族との分担も、入社前に話しておきたいです。自分に研修や外せない予定がある日は、パートナーが対応できるか。利用できる支援はあるか。ただ、どちらか一人がすべてを引き受ける前提にはしないで、状況が変わったら相談し直せるようにしておきたいですね。

入社直後は、仕事の知識だけでなく、連絡の仕方や相談する相手もまだ分かりません。初日に聞くことが多い中でも、急に出勤できなくなった場合の連絡先は、早めに確認しておきたいです。始業前に誰へ伝えるか、チームにはどう共有するか。そのことを知っているだけでも、慌て方は少し変わると思います。

仕事に慣れるまでは、自分しか知らない仕事を増やしすぎないようにもしたいですね。進んでいることや、まだ確認が必要なことを共有する。教えてもらった内容を、会社のルールに沿って残しておく。子育て中だから特別に行うというより、誰かの予定が変わっても仕事が続くための進め方です。

家族との分担も、「何かあったら相談しよう」から少し具体的にできるとよいと思います。入社して最初の週に研修があるなら、その日はパートナーが対応できるか。どちらも外せない予定が重なったとき、誰に相談できるか。先に決められることと、その日の状況で考えることを分けておく。

ただ、どちらかが転職したから、もう一人がすべての突発対応を担うと決めてしまわない方がよいと思います。相手にも仕事の都合や体調があります。入社前に一度話せば終わりではなく、実際の生活が始まってから、分担を相談し直せるようにしたいですね。

リモートの日なら看病と仕事を両方できる、と考える場合もあるかもしれません。でも、子どもの状態によっては、仕事から離れる必要があります。自宅にいることと、業務に集中できることは同じではありません。休む時間と働く時間を、自分や家族の状況に合わせて会社へ相談してほしいです。

新しい会社では、まだ信頼関係ができていないから休みにくいと感じることもあると思います。その気持ちは自然です。一方で、信頼は急なお休みが一度もないことでしかつくれないわけではありません。状況を早めに伝え、仕事の進み具合を共有し、必要な調整を相談する。できる範囲で誠実に関わる方法もあります。

会社を選ぶ段階でも、急な予定変更をどう受け止め、仕事を組み直しているかを聞いてみてください。「皆さんも同じように経験されていますよ」という言葉だけでなく、連絡や分担の方法が分かると、働く姿を想像しやすくなります。一人の善意に頼りきりではないか、その点も知りたいですね。

新しい職場に早く貢献したい気持ちと、子どもを大切にしたい気持ちは、どちらも自然なものです。急なお休みを一度も取らないことを目指すのではなく、予定が変わっても働き続けられる環境かを確かめる。転職先を選ぶときには、そこまで含めて考えてほしいと思います。


入社後の暮らしも想像しながら、働き続けられる転職先かを一緒に確かめていきます。

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この記事のライター

上原 達也(うえはら たつや)

XTalent株式会社 代表取締役

XTalent株式会社 代表取締役。大学卒業後、株式会社SpeeeにてWebマーケティング・人事などを経て社長室に所属、新規事業や海外法人の設立に従事。その後JapanTaxi株式会社に入社し、事業開発を担当。2019年7月に「フェアな労働市場をつくる」をミッションにXTalent株式会社を設立、代表取締役に就任。「キャリアとライフをトレードオフにしない」という想いからwithworkを立ち上げる。共働きで、2児の育児中(料理担当)。