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転職を決める前に

学童のお迎えに間に合わない。退職を考える前に一週間を組み直す

学童のお迎えに間に合わない。定時で会社を出ても足りない日もあれば、会議が少し延びるだけで難しくなる日もある。同じ悩みでも、変える必要のある条件は違います。仕事を辞めるという大きな判断の前に、一週間のどこで時間が足りなくなるのかを、具体的に見てみませんか。

こんにちは。withworkを運営するXTalent代表の上原です。キャリアも暮らしも大切にしながら働くために、今の職場で相談できることと、次の環境を選ぶときに確かめたいことを考えます。

お迎え時刻から、会社を出る時刻まで戻ってみる

最初に確認するのは、利用している学童の実際のルールです。通常のお迎え時刻、延長の有無と申請条件、保護者以外が迎えに行く場合の手続き、長期休暇中の開所時間。ホームページの説明だけでは分からなければ、施設へ直接聞いておきます。

こども家庭庁の通知でも、開所時間は地域の条例や事業所の運営規程等で定め、利用者に知らせるものとされています。全国どこでも同じ時刻まで預かってもらえるとは考えず、自分が利用する場所の条件を確認することが出発点です。こども家庭庁「放課後児童クラブにおける開所時間の考え方」

そのうえで、お迎え時刻から逆算します。駅から学童までの移動、電車の待ち時間、会社から駅までの時間も入れてください。乗り換え検索で出た最短時間だけを使うと、少しの遅れで成り立たない予定になってしまいます。

例えば、18時30分に迎えに行く必要があり、職場からの移動に60分、余裕を15分取りたいなら、17時15分には職場を出る計算です。これは架空の時間割です。実際の利用時間や経路に置き換えると、「18時定時だから毎日間に合わない」のか、「17時に終わるが片づけや会議で出発が遅れる」のかを分けられます。

前者なら勤務時間や勤務地の調整が必要で、後者なら会議や引継ぎの運用が焦点になります。「急いで帰ります」では埋まらない時間を、本人の頑張りの問題にしないための計算です。

雨の日や交通の遅れを、毎回完璧に予測することはできません。それでも、ぎりぎりの日が週に何日あるかは見えます。余裕がない日と、例外が重なった日を分けて考えると、普段の働き方を変える話と、緊急時の備えを作る話を混ぜずに済みます。

月曜から金曜まで、担当と代わりの方法を並べる

一日の理想形ができても、一週間続けられるとは限りません。特定の曜日に定例会議がある、出社日が重なる、パートナーの帰りが遅い。そうした予定を一枚に並べてみてください。家庭の人数や状況に合わせて、書ける範囲からで大丈夫です。

曜日ごとに書くこと 確認すること
通常のお迎え担当 その人は何時に仕事を離れる必要があるか
出社・在宅の予定 会社を出る時刻や移動時間を変えられるか
動かせない仕事 毎週あるのか、特定の週だけか。代理対応は可能か
担当できない日の方法 代わる人や支援は、実際に利用できる状態か

パートナーがいるなら、「行けるときに行く」ではなく、曜日を決めて持つ方法も考えられます。そのほうが双方の職場で予定を組みやすい場合があります。ただし、片方が無理になったら必ずもう片方が引き受けるという前提では、結局一人の仕事だけが調整され続けます。変更する場合にいつ相談するかまで決めておけるとよいですね。

一人で育児を担っている方や、家族に頼れない方もいます。地域の送迎支援や民間サービスを検討するときは、登録の有無だけでなく、希望の曜日に頼めるか、費用を続けて払えるか、学童での引き渡しが可能かを確認します。利用できると分かる前から、仕事の予定に組み込まないほうが安心です。

子どもがその場所や人をどう感じるかも無視できません。親にとって時間が合う方法でも、子どもには慣れるための時間が必要な場合があります。選択肢を増やすことと、子どもへ予定を詰め込むことは分けたいと思います。

代わりの方法は、「誰かに頼めそう」と「実際に頼める」を区別します。連絡先、迎えに行ける時間、施設への登録、費用まで分かったら、予定表に入れます。まだ調整中なら空欄のままにして、解決が必要な曜日として残すほうが、家族とも職場とも話しやすくなります。

お迎えが終わった後の予定も確認しておきたいですね。帰宅して食事を用意する時間まで含めると、夕方に仕事を離れ、毎晩すぐ戻る計画は難しいかもしれません。送迎だけ別の人にお願いしても、その後の生活を一人で担うなら負担は残ります。一日のどこまでなら引き受けられるかを、仕事の予定と一緒に考えます。

緊急時には、誰へどの順番で連絡するかを決めておきます。施設のルールを確認したうえで、連絡する人と実際に迎えに行く人を分ける方法もあるでしょう。電車が止まってから初めて相談先を探す状態を減らせれば、普段はぎりぎりでなく働ける時間割を考えることにも集中できます。

一週間を並べたら、職場に相談する条件も具体的になります。「毎日早く帰りたい」という大きな話ではなく、「火曜と木曜は17時15分に出る必要がある。会議の時間か、この二日の勤務場所を相談したい」と伝えられるかもしれません。必要な曜日が毎日なら、その事実を小さく見せなくて大丈夫です。

相談では、いつから必要なのか、試してみる期間を置けるか、業務の引継ぎをどうするかも合わせます。会社からの返答が出る日を決めておくと、「相談中」のまま新学期や利用開始日を迎えることを避けやすくなります。約束がまだない部分は、予定表でも未確定のまま残してください。

転職先の一週間を、自分の時間割に重ねる

今の職場で調整できない場合、探したいのは単に「子育てに理解がある会社」ではなく、自分の時間割が成り立つ会社です。通勤が短くなることが必要なのか、終業時刻を動かしたいのか、特定の曜日に在宅で働ければよいのか。必要な条件が分かると、求人の見方も変わります。

リモートワークがあっても、夕方に必須の会議が続けば、お迎えの問題は残ります。逆に出社があっても、始業・終業の時間を動かせて、移動時間も短ければ両立できる可能性があります。制度名の印象より、実際に何時に仕事を離れられるかで比較してみてください。

応募先には、配属予定チームの会議の時間帯や、夕方の顧客対応の頻度を聞きます。繁忙期だけ出社が増えるなら、その時期と予告のされ方も確認したいですね。「普段は大丈夫」という回答が、月に何度の例外を含むのかで、家庭側の準備は変わります。

入社直後の研修や、夏休みも別に考えます。長期休暇では朝の開所時刻や昼食の用意が変わることもあり、夕方に間に合うだけでは一日が組めません。通常週と長期休暇の一週間を別々に描き、利用先の情報を確認しておくと、応募先へ聞くことも具体的になります。

面接では、お迎えの制約を隠す代わりに、担いたい仕事とセットで伝えられます。「この経験を生かして担当領域を広げたい。夕方はこの時刻に離れる必要があるので、顧客対応の分担を確認したい」。家庭を大切にしたいことと、仕事に意欲があることは、同時に話してよいことです。

時間割を作っても解決できないことは残るかもしれません。そのときは、自分の準備が足りなかったと責めず、何が変えられない条件なのかを持って相談してください。仕事を続けたい気持ちを、毎日ぎりぎりで迎えに走ることで証明する必要はありません。今の暮らしに合う働き方を探すために、具体的な時間を味方にしたいと思います。

今の仕事で続けたいことと、暮らしのために変えたい条件が整理しきれないときは、withworkでもご相談いただけます。転職を決める前の段階から、一緒に選択肢を考えます。

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この記事のライター

上原 達也(うえはら たつや)

XTalent株式会社 代表取締役

XTalent株式会社 代表取締役。大学卒業後、株式会社SpeeeにてWebマーケティング・人事などを経て社長室に所属、新規事業や海外法人の設立に従事。その後JapanTaxi株式会社に入社し、事業開発を担当。2019年7月に「フェアな労働市場をつくる」をミッションにXTalent株式会社を設立、代表取締役に就任。「キャリアとライフをトレードオフにしない」という想いからwithworkを立ち上げる。共働きで、2児の育児中(料理担当)。