男性の育休取得率は、共働き家庭の増加や価値観の変化、法制度の整備、政府の後押しにより、年々上昇傾向にあります。
ワーキングペアレンツ向け転職サービス『withwork』を運営するXTalent株式会社は、「取得後の実態」にフォーカスした調査を実施しました。本調査では、育休取得率が伸びている一方で、取得後の「仕事と家庭の両立の難しさ」に直面している男性が少なくないことが明らかとなりました。
調査結果(サマリ)
・9割が「男性の育休取得について身近なものである」
実感を持った理由として、74.6%が「自分自身、育休取得経験がある」、63.8%が「身近に男性の育休取得経験者がいる」、44.2%が「男性の育休取得に関して職場の理解がある」と回答。また、実感を持ったタイミングについて、2019年以降、右肩上がりに増加傾向にあった。
・85%が「1ヵ月以上」の育休を取得
最も割合が大きかったのが、38.6%で「1ヵ月〜3ヵ月未満」の取得。次いで、「3ヵ月〜6ヵ月未満(22.8%)」、「6ヵ月〜12ヵ月未満(20.2%)」という結果に。
・86%が育休取得後に「仕事と家庭の両立に難しさを感じたことがある」
その理由として、1位「長時間労働が常態化している(良しとされている)(58.8%)」、2位「過剰な業務量(50%)」、3位「仕事と育児の両立に理解がある男性の上司がいない(35.3%)」。また、その他の回答として、「育休が終わったら育児が終わりと思っているのかと感じるほどの理解の低さ」、「世の中のいろんなことが、男性が育児をする前提になってない」といった、社内外での男性が育児に携わることについて理解の低さを課題に感じている声が寄せられた。
・96%が、より育児と両立しやすい環境を求めて「転職した/検討した」
26.5%が「転職した」、34.3%が「具体的に活動中、もしくは実行に移す予定」、13.7%が「いずれ機会があれば実行したい」と回答。
調査結果(詳細データ)
<アンケート概要>
・実施期間:2025年6月23日〜2025年6月30日
・アンケート対象者:withworkのLINE公式アカウントを登録している男性
・有効回答数:172名
・調査主体:XTalent株式会社
男性の育休取得について、身近なものであるという実感はありますか?
「男性の育休取得について、身近なものである」と回答した方。その実感を持ったのは、なぜですか?(※複数回答可)
<138 件の回答>
(▼その他の回答例)
・「担当業務が労務部門であり、取得希望者への説明や手続きも担当職務に含まれるため。」
・「自分自身が子どもをもったときに活用したいと考えているから」
・「オンラインのパパ同士のコミュニティに所属しており、男性育休取得者が多い。ただリアルではあまり見ない。」
・「知り合いの経営者で、育休関連の講座を開いた人がいる」
「男性の育休取得について、身近なものである」と回答した方。その実感を持ったのは、いつ頃ですか?
<138 件の回答>
ご自身が、育休を取得したことはありますか?
あなたが育休を取得したのはいつですか?(※複数お子さんがいる場合は、直近について教えてください)
<138 件の回答>
どのくらいの期間、取得しましたか?
育休取得後、仕事と家庭の両立の難しさを感じたことはありますか?
仕事と家庭の両立に、難しさを感じた理由を教えてください。
(▼その他の回答例)
・「育休が終わったら育児が終わりと思っているのかと感じるほどの理解の低さ」
・「特に育休終了直後、子供がまだ0歳の段階で、身体的にも厳しい状況にもかかわらず、育休前と同等の業務量が求められた。」
・「世の中のいろんなことが、男性が育児をする前提になってない」
・「保育園や保健所などが、母親のワンオペ前提で考えているところが多く、父親の連絡先を書いているのに母親だけに連絡して取り次ぎの手間が発生したりなどがかなり多い」
・「自分が達成したい業務のクオリティを満たせない」
・「出張や土日の勤務をしたくないが、職場で家庭の事情を主張しづらい」
・「仕事をしたいが、子育てにも時間を割かないといけないためバランスが難しい」」
・「お互いにフルタイムで働くパートナーとの家事・育児の分担」
・「家庭内でのバランスを取るのに苦労した」